食品安全委員会の作業部会がアクリルアミドの摂取と日本人の健康への影響について「リスクは極めて低いが、動物実験の結果から、懸念がないとはいえない。できる限り低減に努める必要がある」との見解をまとめ、最近朝日新聞等で報道されました関係でお客様よりお問い合わせをいただきまして、黒いり玄米茶(粒30グラム)を50倍の沸騰水(1.5リットル)で10分間抽出した液体について検査をしましたところ、定量下限値0.02ppmで検出されないという結果となりました。0.02ppmは1リットルの液体あたり20マイクロ(マイクロは100万分の1)グラムが含まれることに相当します。

国立環境研究所や農林水産省の最新データでは日本人の平均推定摂取量は、体重1キロあたり1日0.24マイクログラムで欧州連合加盟国では0.4?1.9マイクログラムとなっております。したがって体重50キロの日本人ですと平均推定摂取量は1日12マイクログラムと推定されます。
わたしどもの検査では定量下限値0.02ppmで検出されませんでしたので、仮に含有していたとしてもカップ一杯分(180cc)で3.6マイクログラム未満となります。ちなみに、日本人の平均推定摂取量は動物実験でがん発生の増加が確認されている量のおよそ1千分の1とされておりますが、動物実験と人間の食生活では大きな隔たりがありますし、体の構造や機能も異なるため一概に比較できないと考えます。食品からのアクリルアミドの摂取について人への健康影響はいまのところ明確となっておりません。

▲トップへ戻る